<< November 2018 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
<< トコイリヤ RYOKI to AI vol.3、15秒コマーシャル放映開始! | main | 緑間&柳元対談「トコイリヤvol.3に向けて」:Part2 >>

緑間&柳元対談「トコイリヤvol.3に向けて」:Part1

6月25・26日に
舞台「トコイリヤvol.3」を控えた緑間玲貴と、
舞踊家・柳元美香さんに、自身にとっての踊りとは? 
トコイリヤにかける思いなどについて話した様子を
3回に分けてお届けします。

 
「なんのために踊るのか? 
その答えに今、大人達が結果を出さなければ
子ども達の未来はないと思った」


◎トコイリヤを始めたきっかけは?

緑間:私は、常々バレエダンサーはどうあるべきか?
を意識してきました。
そしてそれは、バレエ業界に感じた、
若いバレエダンサーへの警鐘でもあります。

毎年、バレエ団活動をしているダンサーが、
何人か指導を求めて私の元に来ます。
技術面でいえば、3歳でバレエを始めた人が
20年ぐらい続けて、ようやく人に見ていただける
踊りができるようになります。
その間、コンクールに出て賞をいただくこともあるでしょう。

努力すればある程度の技術は身につきますが、
ただ踊れるようになるというだけ。


何のために踊っているのか? という答えや、
芸術家として生きていく上での使命感をバレエダンサー自身が
持ち合わせていない場合が多いのです。

その結果、「バレエが社会にどう波及するのか」、
「バレエの人類における必要性」などを自分自身が
説明できないので、
 
「なぜお金を払ってまで、あなたのバレエを見る必要があるのか?」

という問いに対しても説得力のある答えができない。
 
20年にも及ぶ下積みを持っているにもかかわらずです。
今バレエを頑張っている子ども達の将来を思った時に、
この二つは大きな問題であると感じました。

 

祈りは踊りのはじまり
 
緑間:では、なぜそうなってしまっているのか? 

私は、「バレエダンサーは芸術家である」という教育がなされて
こなかったことに大きな原因があると思うようになりました。


残念ながら日本には、いまだ「バレエは子どもだけのお稽古事」
「好きで踊っているのだから、生活できなくてもいいのでしょう」
という風潮があります。
戦後すぐの世代の先輩男性の中には、
「男がバレエだなんて、家にお金があるからできるのだ」と
石を投げられてきた人もいます。

私自身もずっと考えていました。
「なんのために踊るのか?」
「私が踊ることに意味はあるのか?」 

探求する日々が続きました。そしてある時、気がつきました。
人も生き物も、風も、惑星も、光も、細胞も…、
自然の事象はすべて動いています。
動くという行為は生命活動そのもの。
もしかして踊りも同じなのではないだろうか?

形式上さまざまな踊りの名はついていますが、
本質的に人間の生命活動や表現の原点は、
すべて踊りからはじまったのではないか?と。


心をのせて昇華させる祈りは、
気持ちをのせて昇華させる踊りと同じこと。
祈りこそが踊りの原点ある。


この答えが目の前に現れた時、救われました。
私は意味がないことを続けてきたのではなかった。
だからこそ踊りは普遍である、と。

さらに、踊りは人と深く関係があることを再認識しました。
踊りを見ていただくということは、
踊りを見るために集う人にも意味がある。
踊る波動が伝わるとでもいうのでしょうか。
踊りの場にいることで、もたらされる
何かしらの心の変化にこそ意味がある。
これを芸術といわずしてなんといいましょう。

 
一人の芸術家として生きていくために



緑間: バレエ発祥のフランスやヨーロッパ、アメリカでは
バレエは芸術であるという考え方が成熟しています。
国営のバレエ団も数多く存在しますし、観光資源として
尊重されていますのでバレエダンサーという職業が成り立ちます。
が、日本にはそのような市場はありません。

では、日本でバレエダンサーが生計を立てていくためには
どうすればいいのでしょう?
 
陶芸家も画家も工芸家も自分で個展を開き
作家名と作品を知ってもらい、
知名度を含めた作品の価値を認めていただいて
その対価としてお金をいただきます。

実は私達も同様です。
作家が個展を開くように、バレエダンサーも個人の作品を発表し
芸術家として、個性を世にアピールしていくべきなのです。


ですが、バレエダンサーが個人で興行を
打つなんて誰もやろうとは思わないでしょう。

バレエは大所帯であること、舞台が必要になることから、
経済的にも時間的にも負担が大きくなり、個人で背負うには
あまりにもリスクが大き過ぎるからです。

それでも私はやるべきだと考えました。

一番の大きな目的は、バレエアーティストと名乗ることで
バレエをする人は芸術人であるという認識を広めたかったのです。


私の教室では2〜70歳までの生徒さんがお稽古に励んでいます。
この人達の未来に私は責任があるし
結果を出してあげなくてはならない。
私にできることは自主公演を成功させることでした。


バレエはフランス発祥ではありますが
世界中でその国のバレエとして育っています。

いまや日本の伝統芸能と同等に並べるぐらいの規模もある。
しかし、未来が見えない現状は
バレエダンサー達にとって死活問題です。

そういう意味でも自主公演は大きな勝負で
私が続けることで後進に光を見出せると思います。

(Part2へ続く)
(ライター:権 聖美)

緑間玲貴バレエ公演「トコイリヤ vol.3」

2016年6月25日(土)・26日(日) 19時開場/19時半開演
場所:ガンガラーの谷 ケイブカフェ

料金:SS席 10,000円(指定席) 
    S席 7,000円(エリア内自由席) 
          A席 5,000円(立見)
緑間玲貴WEBにてチケット予約受付中!


 
作品について | permalink | comments(0) | trackbacks(0) | - | -

この記事に対するコメント

コメントする









この記事のトラックバックURL
http://blog.ryoki-midorima.com/trackback/87
この記事に対するトラックバック